産科

妊婦健診

母子の健康状態を確認するために行う定期健診です。

内容
血圧、体重、尿検査、浮腫の有無、超音波検査など
その他妊娠週数に応じて血液検査、クラミジア検査、膣内細菌検査、心電図検査を行います。
間隔
妊娠10週頃~23週まで 4週間に1回
妊娠24週頃~35週まで 2週間に1回
妊娠36週以降 1週間に1回
定期健診以外で体調に変化がある時はお電話でご相談の上診察をお受け下さい。 母子手帳と、大阪府内の方は妊婦健康診査受診券をお持ち下さい。

里帰り分娩をされる患者様について

妊娠25週頃に受診してください

持ち物

保険証/母子手帳/通院先での検査結果控え/予約金2万円/大阪府下の方は補助券
胎児の超音波画像を録画することができます。ご希望の方は受診日当日に当院指定のメモリーカード(2600円)をご購入ください。(以前当院でUSBをご購入いただいた方はUSBでもご利用いただけます)
産科医療保障制度の登録を行います。分娩先で必ず登録いただく制度ですので、通院先で登録された方は、転院手続きをいたしますので控えをお持ちください。

妊娠35週頃に受診してください
(無痛分娩を予定されている患者様は32~33週頃に受診してください)

持ち物

保険証/母子手帳/紹介状/大阪府下の方は補助券

外来診療は予約制となります。代表電話06-6855-4135にご連絡のうえ予約をお取り下さい。
里帰りの際の外来診療は必ず木曜日以外の午前中でお越しいただくことになります。
(※妊娠25週頃の方、妊娠35週頃の方とも共通となります。)

府外の方は、公費の補助券が使用出来ませんので償還払い制度をご利用ください。

京都市在住の方は補助券(妊婦健診:産前)がご利用いただけます 神戸市在住の方は補助券(産婦健診:産後)がご利用いただけます

ソフロロジー分娩

イメージトレーニングによって心身をリラックスさせて出産の恐怖や痛みを軽減させる方法です。妊娠中から「陣痛は赤ちゃんに出会うために必要なエネルギー」「出産は赤ちゃんとのはじめての共同作業」というイメージを刷り込むことで、陣痛に対する不安をやわらげ、赤ちゃんを迎える準備を整えていきます。

ソフロロジーで産むために実践する3つのこと

  1. イメージトレーニング
    イメージトレーニング用のCDをくり返し聴くことで、自然とリラックスした状態で出産を迎えられます。また、赤ちゃんへの愛情をより深めることもできます。CDは当院でも購入可能です。ご希望の方は受付にお申し出ください。
  2. 呼吸法
    陣痛の痛みをやわらげるためにゆっくりと長く深く吐くことに集中する呼吸法を用います。お産のステージに合わせた呼吸法で、赤ちゃんがスムーズに出てきやすくなります。
  3. エクササイズ
    エクササイズをくり返すことで体が自然に緊張とリラックスを覚え、お産の本番でも余計な力みがなくなります。そのため、間歇期のリラックススイッチも入りやすくなります。

ソフロロジー分娩法のメリット

  • リラックスでき陣痛・出産への不安が減る
  • 赤ちゃんとの絆を感じられる
  • 痛みがやわらぎ、お産が楽になる
  • うまく力を抜くと、会陰が裂けにくくなる
  • 体力消耗が少なく、産後の回復が早まる

当院ではLDRでソフロロジーのBGMを流しながらお産することができます。

当院ではソフロロジー分娩のための教室はありませんが、マタニティーヨーガ教室で呼吸法やリラックス法を学べます。皆様のご参加をお待ちしております。

無痛分娩

ご本人様の希望で無痛分娩も行っております。
行える日時に制限がございますので、ご希望の方は健診の際お申し出下さい。

硬膜外麻酔法(背中から脊髄手前にある硬膜外腔に細いチューブを注入します)により陣痛の痛みをやわらげながら出産する方法です。
麻酔で完全に眠ってしまうのではなく、痛みをやわらげつつも、意識はある状態です。
分娩時にいきむことも、出産直後に赤ちゃんを抱っこすることもできます。
「まったく痛みがない」のではなく「痛みが軽くなる」というイメージです。
当院では、待機無痛分娩と計画無痛分娩から選ぶことができます。
ご希望される方は事前に院長にお伝え下さい。リスクと効果について十分な説明とご理解のもと、ご希望の方に選択していただきます。

費用 +15万円程度~ (使用物品・薬品、分娩時間、入院期間により加算あり)

※ 無痛分娩をご希望していても対応できない場合がございます。下記よりご確認ください。

当院で無痛分娩をご希望される皆様へのお願い  2023.07.18

本年度に入り、無痛分娩件数が増加傾向で分娩数の約60%を占めており、夜間の麻酔導入件数が 増えています。それによって 日常一般業務に影響が生じてきている為、麻酔導入時間の見直したいと思います。
麻酔導入とは、局所麻酔をして薬剤を注入するための細いチューブを硬膜外腔に挿入し留置することです。
2023年8月より夜間0:00~6:00の間の麻酔の導入を制限させていただきます。
すでに硬膜外麻酔が留置されている場合の麻酔開始については従来通り対応いたします。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。


★無痛分娩についてのご報告★
8月より夜間の麻酔導入の制限させていただいておりますが、その結果、ご希望に沿って麻酔ができなかった方は、経産婦さんの計画無痛希望の1名だけでした。
計画無痛で予定前に入院となる方は、経産婦さんでは10%、初産婦さんでは50%というのが昨年の成績でした。
特に計画無痛をご希望の初産婦さんでは、診察所見によっては予定入院の時期を早めたり、産徴や内診所見の変化が認められた場合には早めに入院していただくことにしております。
これにより、ご希望通りに無痛分娩を行うことが出来ております。
9月4日現在までの実施状況は以下の通りでございます。
 無痛分娩の実績
  待機無痛1件中1件
  計画無痛22件中21件
円滑な麻酔分娩を行うためにも、今後とも皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

硬膜外・脊椎麻酔に特化した超音波装置導入のご案内  2022.12.14

皆さまには当院での無痛分娩をご選択いただきありがとうございます。
当院では、2012年5月よりPCA装置(麻酔薬の注入に用いる機械)を用いる無痛分娩を行って参りました。
無痛分娩を選択される患者様が増え続ける中、より安全性と質を上げるために硬膜外麻酔に特化した超音波診断装置Accuroを導入することになりました。
この超音波は麻酔の穿刺位置と深さの目安を自動計算し、より正確な麻酔が可能となります。
これからも皆さまに安心して無痛分娩を行っていただけるよう万全な体制で努めて参りたいと思っております。

~早産時期(36週未満)の無痛分娩について~

妊娠36週未満の分娩は小児科入院可能な病院へ搬送させて頂きます。
分娩方法は搬送先の病院の方針に従って頂きますので御了承下さいませ。
その際、36週未満では無痛分娩が出来ない場合がございますので御了承下さい。

無痛分娩についてのご案内  2021.01.15

分娩数の増加と伴に、無痛分娩をご希望される患者様が増えています。
これに対応するために、無痛分娩での対応を変更いたしますのでご了承いただきますようお願い申し上げます。

  1. 経産婦さんの計画無痛分娩は、これまで通り38週以降の予定で行います。
  2. 初産婦さんの計画無痛分娩は、40週以降、または子宮口が開大している場合に限ります。
    これまでは、初産婦さんでも子宮頸管熟化をみて、妊娠38週から分娩予定日頃には陣痛促進を行っていました。
  3. 子宮頸管拡張のスケジュールを見直します。
    これまでは、初産婦さんでは前日に、子宮頸管拡張のために、棒状や風船状の器具を使用していました。 今後は初産婦さん、経産婦さんともに前日は棒状器具での拡張のみとし、陣痛促進当日に風船状器具を使用するものとします。 ちなみに、十分な準備が進んでおり必要のない場合ございますので、必要性については医師よりご説明させていただきます。
  4. 麻酔の開始は、患者様の痛みの状況やご希望によって開始します。
    これまでは、陣痛促進が始まると同時に麻酔薬を開始していました。
    今後は、痛みが辛く麻酔が必要になってから開始することといたします。

上記変更は、2021.2月分娩予定日の患者様より開始させていただきます。

当院の無痛分娩の現状について紹介動画ができました!

無痛分娩をご検討されている方は、関連書類と一緒に動画もご覧下さい。

計画無痛分娩

内診所見と合わせ事前に出産日を決め、前日に入院し前処置を行います。

メリット
  • 陣痛誘発と麻酔を同時にしようするので痛みを我慢する時間をもたなくていい
  • 計画的に予定を組むため医師が必ず対応できる
  • 計画的なので予定を立てやすい
デメリット
  • 前準備が必要なので前日入院となる
  • 子宮頚管拡張処置が必要
  • 有効陣痛が得られず、分娩までに時間がかかることがある

待機無痛分娩

陣痛がきてから、無痛分娩の為の処置を行います。

メリット
  • すでに分娩が始まっているので進行がスムーズ
デメリット
  • 分娩進行が早すぎる場合麻酔が間に合わないことがある
  • 麻酔薬の効果出現までタイムラグがあり、痛みがとれるまで時間がかかることがある

患者様からよくある質問

計画無痛分娩の入院日は選べますか?
原則として当院では安全管理のため1日におひとりとさせていただいております。
基本的には週末に健診にお越しいただき、入院日を決定しております。 診察所見や妊娠週数を考慮しながら入院日を決めさせていただきますので、ご希望に沿えないことがございますのでご理解ください。

麻酔担当医

高瀬規久也

日本産科麻酔学会所属
大学病院にて麻酔科研修 6ヶ月~現在に至る

  • 全身麻酔 200例以上
  • 硬膜外麻酔 1500例以上
  • 脊髄くも膜下麻酔 1000例以上

中尾富裕美

日本産科麻酔学会所属
当院での麻酔実績

  • 硬膜外麻酔 500例以上
  • 脊髄くも膜下麻酔 500例以上

産科手術

帝王切開術(予定・緊急)、子宮頚管縫縮術、流産手術、人工妊娠中絶手術を行っています。

帝王切開手術

当院では前回帝王切開の場合や骨盤位の場合に帝王切開手術を行っており、全分娩数の11%を占めます。分娩途中の緊急帝王切開術にも対応しています。
創部は少しでもきれいに治るように、最近では腹部横切開が主流で、縫合にも時間をかけ、術後は創部保護テープや、シリコンコーティング剤を使用しています。前回の手術で瘢痕ができた方には更なる対策と予防を行っています。
手術時の麻酔は脊髄麻酔と硬膜外麻酔を併用します。ご自身で鎮痛剤を追加できるPCAポンプを使用し術後の痛みが軽く過ごせます。
手術日当日に入院して頂き、翌日には食事や歩行の再開、2日目からはシャワーが可能です。入院は合計7日間となります。

子宮頚管縫縮術

流産や早産を避けるために行う手術で、子宮頚管にテープをかけて縛る方法です。
前回妊娠中に、子宮頚管(子宮の出口)が広がりやすくて流産、早産された方や入院された方などに対して妊娠20週頃に予防的に行います。
また、前回妊娠時には異常がなくても、妊娠経過の中で子宮収縮を伴わず子宮頚管が広がる場合にも必要となります。

流産手術

流産とは、妊娠22週未満で出産となることです。多くの流産は初期流産で、妊娠したものの赤ちゃんの発育が順調に進まなかった場合が大半です。
初期流産の手術はお薬を点滴から追加する静脈麻酔で行いますので、手術中の意識はありません。約15分程の手術で、麻酔がさめたことを確認してから当日のお昼頃にはお帰りいただけます。当日は自宅安静が必要ですが、翌日からは日常生活が可能です。手術後も異常がないかどうか診察が必要です。

人工妊娠中絶手術

妊娠12週未満と、妊娠12週以降22週未満と妊娠時期により方法や手続きが異なります。いずれも母体保護法に基づき、手術を行うには資格や届け出が必要です。
妊娠12週以降22週未満の場合には、陣痛誘発が必要となり負担も大きいため、無痛分娩の併用も可能です。

その他

妊娠中にもバルトリン嚢腫などの外陰部腫瘤の手術や、外陰部コンジローマの摘出、焼灼手術、子宮頚管ポリープ切除等の手術も行っています。

臍帯血について

さい帯血とは

「さい帯血」はお母さんと赤ちゃんをつないでいる、へその緒や胎盤の中に含まれている血液です。
さい帯血には「幹細胞」という、体のさまざまな種類の細胞のもとになる細胞が豊富に含まれています。
たとえば、赤血球・白血球・血小板などの「血液のもと」となる造血幹細胞は高い造血能があるので、白血病や再生不良性貧血などの難治性血液疾患の治療に役立ちます。
また、中枢神経・自己免疫・虚血性障害などの修復に役立つ可能性を持つ細胞など、多種多様な細胞に分化できる能力を持つ幹細胞を含んでいることから、さい帯血への医学的関心は近年急増し、臨床試験や研究段階にある再生医療・細胞治療への将来的な応用が期待されています。

  • お母さんと赤ちゃんを結ぶ「へその緒」に含まれる血液で、「さい帯血」は赤ちゃんのものです。
  • 出産時にしか取れない大変貴重な血液です。
  • 出産時での「さい帯血」採取は、痛みや母子への危険性の無い安全なものです。
  • 血液、血管、筋肉・軟骨、神経等を作る「幹細胞」が豊富に含まれています。
  • さい帯血は現在、臨床試験や研究段階にある再生医療・細胞治療への応用が期待されています。

さい帯血バンクとは

「さい帯血バンク」とは、さい帯血を白血病などの血液の難病や重い遺伝子病などの病気の治療に役立てるためのお手伝いをする組織です。さい帯血の採取・検査・分離保存・医療機関への提供、さらに保存さい帯血のデータの管理など、医療行為を除く作業を行います。

公的バンクと民間バンク

さい帯血の保管先には、公的さい帯血バンクと民間さい帯血バンクがあります。 公的さい帯血バンクに寄付したさい帯血は第三者に提供されるのに対し、民間さい帯血バンクでお預かりしたさい帯血は赤ちゃん本人とご家族のために利用されます。民間さい帯血バンクは赤ちゃん本人やご家族のために保管するので、万が一の時にいつでも引き出して利用することができます。

  公的さい帯血バンク 民間さい帯血バンク
費用 無償(寄付) 有償
対象疾患 白血病などの血液疾患 再生医療・細胞治療
対象者 第三者 赤ちゃん本人(ご家族)

当院では、民間バンクのステムセル研究所と提携しており、基本的には希望する方すべてが採取していただけます。
(ただし、HBe抗原陽性とHIV抗体陽性の方は除きます。)

産後健診

産後健診

生後2週間位に赤ちゃんの健診を行います。

内容
ママ
  • 血圧、体重測定、尿検査、エジンバラ産後うつ病質問票
  • 帝王切開術をお受けになられた方は傷の状態のチェック(アトファインのテープをご持参下さい)
赤ちゃん
  • 体重測定、全身状態チェック
対象者
当院でご出産の方
日時
退院時にお知らせいたします
豊中市、吹田市、大阪市、他の方は、産婦健康診査受診券をお持ち下さい。

1ヶ月健診

お産後、約1ヶ月位にお母さんと赤ちゃんの健診を行います。

内容
ママ
  • 血圧、体重測定、尿検査、内診
  • 帝王切開術をお受けになられた方は傷の状態のチェック(アトファインのテープをご持参下さい)
  • 今後の赤ちゃんの健診・予防接種について
  • 今後の日常生活について
  • 産後の心の状態について(エジンバラ産後うつ病質問票・赤ちゃんの気持ち質問票)
赤ちゃん
  • 身長・体重の増加状況、哺乳の状況、うんち・おしっこの状態、湿疹・おへそ等のチェック、新生児黄疸の状況
  • 小児科医の診察
  • K2シロップの投与
対象者
当院でご出産の方
日時
退院時にお知らせいたします
大阪府の方は乳児一般健診診査受診票をお持ち下さい。 豊中市、吹田市、大阪市、他の方は、産婦健康診査受診券をお持ち下さい。